GAMOYON Galleryでは、4月26日より、武雄文子個展 - trace a lake- を開催しております。

 武雄さんはこれまで、銅版画とコピー機という2つの印刷技術を融合させた表現によって

偶然性を取り込んだ新たな見せ方を模索されてきました。



 今までは、虫の遺骸やどんぐりなど、姿が朽ちていく個体をモチーフにし複雑に手法を研究

し、作品を作ってこられました。昨年、琵琶湖で漁師のもとに芸術家が訪れ、漁業体験を通

して制作活動を行うという「BIWAKO アーティスト・イン・レジデンス」の企画に携わり、

今回はその時に作った作品を発表されています。


 「えり漁」という琵琶湖の伝統漁法の仕掛けをモチーフにし、レジデンスでこそ生まれる

琵琶湖の情景を彷彿とさせる作品が並びます。

 これまでの銅版画に加え、向き合う二つの壁面を使った組作品が8枚と、琵琶湖での写真を

スライドにおこしたものにドローイングした作品を23枚、このスライドはプロジェクターで

上映しています。

 モチーフが個体から移りゆく琵琶湖の風景になり、印刷、写真、スライドと手法はさらに多岐

にわたり、毎回新しい試みをされ続けています。

 進化し続けてゆく武雄文子の作品を是非、会場にてご覧ください。