Drawing in my roomは、これまでGAMOYON Galleyで展示した作家の中から
セレクトし、主に小作品を中心とした展覧会です。
前年の個展の勢いそのままに、手に取りやすいサイズに凝縮された作品が並びます。ゆったり
展示することの多い個展の時と違い、隣り合う作品同士が相乗効果を生むようなグループ展なら
ではの展示もみどころです。
今年のDrawing in my room 5は昨年個展をされた辻元さん西田さんのお二人と、2021年に
個展をされた石川さん、初参加の中道さんの4人です。
石川さんは東京を中心に関東で活躍されており、また中国・ヨーロッパでも幅広く発表されて
います。木版画の多色刷りによりオールオーバーで柔らかな表現が魅力的です。今回は
紙に鉛筆やトレーシングペーパーを使ったドローイングを作っていただきました。
モノトーンの柔らかい線と余白の緊張感が美しい作品です。
辻元さんは、ドローイングの線をジグソーやレーザーカッターを使い切り出した変形パネルの作品の他、
紙に油絵の具を流しジェッソで色を閉じ込めたドローイングを3点出品されています。
西田さんは、普段からスケッチされた風景を元に油彩へと展開されます。今回は、紙に水彩で描かれた
ドローイングを多く出品されています。新しく描かれた絵は軽やかで、色彩もこれから新しい展開への
期待を感じます。
中道さんは近年は京都で発表されることが多く、大阪での展示は2016年以来です。植物や子供の持ち帰った
石ころ枯葉など身近にある何気ないものがモチーフです。アクリル絵の具を何重にも重ね、薄い半透明の膜を
作ることで、動き、光、そして時間を描いたかのような作風が持ち味です。
41点と作品数に驚きますが、4人それぞれの個性が共鳴しあいながらとても良い空間になっています。 是非
ギャラリーにてご高覧ください。 よろしくお願い致します。